「島の作り手を訪ねて」企画、第4回目となる今回は「阿檀葉工房凛として藍」の外園蓮(ホカゾノ レン)さんを訪ねました。
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アダンは熱帯/亜熱帯気候の地域に自生し、夏はパイナップルのような橙色の実をつける植物。
宮古島でもよく見かけます。
その葉を使って編んだ帽子をはじめとしたアダン葉作品は、明治時代~戦前まで一大産業として沖縄の人々の生活を支えていましたが、現在は伝統工芸品として継承されています。
その作り手である外園さんはプライベートホテルのオーナーでもあり、リゾート感あふれる施設の中には作品を展示した素敵なギャラリーも。
今回はそのホテルの中でお話を伺いました。
アダン葉作品は「アダン葉を刈り取る→三枚におろす→汚れを落とし煮る(漂白)→干す→鞣す→編む」の工程で制作されます。
文字にすると数文字ですが、アダンの葉の刈り取り~完成までの全ての工程を一人で行うため、
ひとつの帽子ができあがるまでに2~3カ月もかかるそうです(!)。
作品制作は、「9割が下準備、最後1割の「編む」工程が作り手にとってのご褒美」と言われているそうです。それくらい忍耐が必要で地道な作業なんですね。
「歴史を大切にしながらも、今の時代にあった作品になるよう工夫することで、次の世代へ継承される工芸品にしていきたい」と話す外園さん。
販売する側の私たちもアダン葉作品の奥深さや作り手の想いを理解し、手に取るお客様へしっかりと伝えていきたいという想いを新たにしました。外園さん、ありがとうございました。
外園さんが制作した作品。伝統工芸品でありながら、日常でもおしゃれに、そして世代を超えて長く使える帽子です。1枚目のクラウンレスのタイプは、特にフラダンサーに人気とのこと。
アダン葉の工程のほか、帽子を編む時の土台となる木型も自作。
木を繰り出し、美しい曲線かつシンメトリーに削る技術も必要です。
ホテルのダイニングスペースにある作品ギャラリー。外園さんのセンスが感じられるとても居心地のいい空間でした。
材料となるアダン葉。
ホテルの庭には生命力にあふれた美しいアダンが栽培されていました。